2.ブラック企業の思い出-①就職活動
子育て系のお話は少しお休みして、就職活動や、就職したブラック企業のことについて書きます。
十ン年前のことで、今と状況が違っている部分もあるかと思いますが、ブラック企業勤務は、私の労働観に良い意味でも悪い意味でも影響を与えているので、まとめてみたいと思います。
1.大学院への進学
私にとっての就職活動は辛い思い出です。
SPI対策・自己分析・志望分野の絞り込み等々、就職活動でしんどい思いをしない人はほとんどいないとは思います。
ただ、『研究が面白い』という理由で気軽に文系の大学院に進学してしまった私には、数々の苦難が待ち受けていました。。。
私の卒業した大学・大学院は、東大・京大等の最難関ではありません。ただ、そこそこ名前の通った所で、努力次第ではいわゆる一流企業に就職することは可能な感じでした。
『文系の女が大学院に行くと就職が難しくなる。』
と一般的には言われていることは何となく知っていましたが、
『そこそこの大学だし、人より2年多く勉強しただけなんだから、言われているほどじゃないだろう!』
と、勝手にたかをくくっていたんです。
実際、大学院でのより専門性の高い研究は大変ながらも面白く、進学したことに後悔はありません。
ただ、就職活動というその1点においてその代償は非常に大きかったのです。。。
2.面接に進めない問題
説明会や就職イベントが本格化し始める1月頃から就職活動を本格スタートさせました。
私の就活における最大の壁は
『エントリーシートが通らない』
という点でした。
なんかもうね、本当にエントリーシートが通らないんですよ。。。
さらにリクナビなんかでエントリーした後、大学院生は募集の対象では無い旨の連絡が来たことも何回かありました。
今から思うと、対象外であることを早めに教えてくれたことで、 無駄な労力を使わずに済んだので、親切な企業と言えなくもないのですが、当時はかなりのショックを受けました。
有ること無いことを適当にそれらしく書く作文は昔から結構得意でしたし、志望動機や自己PRもいくつかパターン化し、各企業に合いそうな内容にするなどの工夫も当然していたのですが、エントリーシートが通らず中々面接に進めない…。
その状況は私だけでは無く、同じ研究科の女性達ほとんどに共通していました。
同じ研究科でも男性だったり、女性でも学部の子達はそうでもないんですよ。有名企業でも、バンバン面接までいってるんですよ。何人かに頼み込んでエントリーシートを見せてもらったのですが、私のものが特段見劣りする内容とは思えませんでした…。
辛かった、本当に辛かった…。
3.就職先
そんなこんなで辛酸を嘗めつつ就職活動を続けました。
ここで私が飛びついてしまったのが、院生積極採用の分野でした。
この分野に関して言えばエントリーシートはあっさり通り、面接に進み、何とか内定を勝ち取ることができました。
ただこの分野、玉石混合で、激務なブラック企業に、労働法を遵守する一部のホワイト企業が混ざっているといった感じでした。そしてその実態は入ってみるまで分かりません…。
不況で競争率が高く、ライフワークバランスという概念はほとんど無い時代。圧迫面接が普通に有り、残業や年休取得率等の質問をすれば、やる気が無いとみなされ選考から落とされてしまう雰囲気がまだまだありました。実際はどうだったのか分かりませんが…。
私が内定を頂いた会社は、業界ではそこそこ大手だったので、きっと大丈夫だろう!との希望を抱いていたのですが…
みごと真っ黒だったのです!嗚呼!
4.就活で刷り込まれてしまったこと
結構な苦労をする羽目になった就職活動を通じ、私は
『就職はとってもとっても大変なこと。新卒枠でここまで苦労したのだから、この内定先を一度手放したら私に次は無い…。定年まで勤めあげねば…。』
と勝手に思い込んで、自分を縛ってしまったんです。
文系・女性・院生といういわゆる三重苦を背負っていたとは言え、当時の就職難は景気のせいでした。今なら色々冷静になって考えられるのですが、社会人経験も無かった私は、就活が大変過ぎてこんな風にしか考えられなかったんです。